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空き家の残置物処分、費用とかかる手間まとめ
近年、全国的に空き家が増えています。総務省の調査によると、空き家の数は年々増加傾向にあり、「親から相続した実家をそのままにしている」というケースも少なくありません。
いざ「売却」や「賃貸活用」を考えたときに立ちはだかるのが、残置物(家財道具や不用品)の処分です。長年使われてきた家具や家電、思い出の品などが残っていると、気持ちの整理だけでなく、時間や費用の面でも負担になります。
今回は、空き家の残置物処分にかかる費用の目安や手間、スムーズに進めるための方法をまとめました。これから片付けを考えている方の参考になれば幸いです。
●残置物処分にかかる費用の目安
空き家の広さや残されている物の量によって処分費用は大きく変わります。一般的な相場感を知っておくと、業者選びの参考になります。
ワンルームマンション(20㎡程度)
約5万〜15万円
一戸建て(2LDK〜3LDK)
約20万〜60万円
大きな実家(4LDK以上)
約70万〜100万円以上
特に一戸建ての場合、納屋や倉庫、庭にまで物が残っていることも多く、費用が膨らみやすい傾向にあります。
さらに、エアコンや冷蔵庫、洗濯機などの家電リサイクル品は別途リサイクル料金がかかります。
※あくまで参考の金額です。
●自分で処分する場合のメリットとデメリット
メリット
粗大ごみとして処分すれば、1点数百円〜数千円で処理可能
思い出の品を一つひとつ確認しながら整理できる
デメリット
大型家具や家電は運搬が大変
分別ルールを守る必要があり、自治体ごとに細かい規定が異なる
作業時間が膨大にかかる
休日や仕事の合間に少しずつ片付けることもできますが、家一軒分となると数週間〜数か月かかることも珍しくありません。
●専門業者に依頼する場合のメリットとデメリット
メリット
一度にまとめて片付けてもらえる
大型家具や家電の搬出もお任せできる
遺品整理の資格を持つスタッフが丁寧に対応してくれる場合もある
デメリット
費用が高額になりやすい
業者によって料金体系が異なり、相見積もりが必要
最近では「残置物処分+空き家管理」「不用品回収+ハウスクリーニング」など、複数のサービスをまとめて依頼できる業者も増えています。
●見積もり時にチェックすべきポイント
基本料金に何が含まれているか
運搬費やリサイクル料金が別途かかる場合があります。
追加料金の有無
作業当日に「想定以上の物量で追加費用」となることも。事前に確認を。
スタッフの人数と作業時間
作業効率が高い業者は短時間で終わり、人件費も抑えられます。
処分方法の明確さ
不法投棄をする悪質業者も存在します。適正処理の証明書を発行してくれる業者が安心です。
片付けをスムーズに進めるコツ
思い出の品は早めに分ける
処分か保管か迷う品は「保留ボックス」を作っておくと判断がしやすくなります。
必要な書類を探しておく
土地の権利証、登記関係、保険証券、契約書などは片付け中に出てきやすいので、見つけたら必ず分けて保管しましょう。
地域の制度を活用する
自治体によっては粗大ごみの回収が安価に利用できたり、高齢者向けのサポート制度がある場合もあります。
●最近のトレンド:片付けとSDGs
「捨てる」のではなく、「活かす」動きが広がっています。
リユースショップやフリマアプリ
まだ使える家具や家電は販売・寄付が可能。
海外輸出
国内では需要が少ない古い家具も海外で再利用されるケースがあります。
アップサイクル
思い出の品をリメイクして新しい形で残すサービスも人気です。
ただ処分するだけでなく、「新しい活用先を探す」視点を持つと気持ちの整理もしやすくなります。
●残置物処分のその先に
残置物を片付け終えると、空き家は「売却」「賃貸」「管理」のいずれかの選択がしやすくなります。
売却 → 更地にすれば買い手がつきやすい
賃貸 → 家具がない方が借主が入りやすい
管理 → 定期的に見回りをして資産価値を保つ
放置してしまうと、景観や防犯面でのリスクが高まり、最悪の場合は近隣トラブルにつながることもあります。
●まとめ
空き家の残置物処分は、費用も手間も大きな負担になりがちです。
自分でコツコツ進めれば費用は抑えられるが、時間と労力がかかる
業者に依頼すれば短期間で解決できるが、費用は高め
見積もりでは「追加料金の有無」「処分方法の明確さ」をチェック
SDGsの視点で「捨てる」だけでなく「活かす」工夫も増えている
少しずつでも取り組むことで、空き家の新しい活用や相続手続きの一歩につながります。
「後回しにしていたら気づけば何年も…」という声も多いからこそ、早めの行動が負担を減らすポイントです。