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初めての空き家管理|これだけはやっておきたい基本
近年、「空き家」という言葉を耳にする機会が増えてきました。総務省の調査によると、日本の住宅のうち約7軒に1軒が空き家と言われており、社会全体の大きな課題となっています。実家を相続したけれどしばらく住む予定がない、転勤や引っ越しで家が空いたままになっている…そんなケースは決して珍しくありません。
しかし、空き家を放置しておくと、思わぬトラブルを招くことがあります。管理不足による建物の劣化や雑草の繁茂、近隣への迷惑、さらには犯罪リスクなど、住んでいない家だからこそ起こる問題が潜んでいるのです。
この記事では、「初めての空き家管理」で最低限押さえておきたい基本を、できるだけわかりやすくまとめました。
●なぜ空き家管理が必要なのか?
住む人がいない家は、想像以上に傷みやすいものです。人の出入りがなくなるだけで、家の中は湿気がこもりやすくなり、カビや害虫の温床になりがちです。また、水道を長期間使わないことで配管が劣化したり、下水の臭いが上がってきたりすることもあります。
外まわりでは、庭の草木が伸び放題になり、近所の景観を損なうだけでなく、害虫や不審者の隠れ場所になることも。屋根や外壁の劣化を放置すれば、台風や地震の際に近隣へ被害を及ぼす危険もあります。
つまり、空き家を「管理する」というのは、単に家をきれいに保つためだけではなく、資産価値を守ることや近隣との良好な関係を維持することにつながるのです。
●基本の空き家管理チェックリスト
1. 定期的な換気
人が住んでいない家は、空気がこもって湿気やカビの原因になります。最低でも月に1回は窓を開け、空気を入れ替えるようにしましょう。梅雨時や夏場は特に要注意です。
2. 通水作業
長期間水道を使わないと、配管のサビや悪臭の原因になります。蛇口を少しだけ開けて水を流す「通水作業」を行うことで、配管の劣化防止になります。
3. 草木の手入れ
庭や敷地の草木は、定期的に刈り込むことが大切です。放置すると害虫が発生したり、道路にはみ出した枝がトラブルを招いたりすることもあります。
4. 郵便物の整理
ポストにチラシや郵便物が溜まっていると、「この家は空き家だ」と周囲に知らせることになり、防犯上よくありません。定期的に回収しましょう。
5. 建物の外観チェック
屋根や外壁にヒビや破損がないか確認しておくと安心です。劣化が進む前に補修すれば、結果的に費用も抑えられます。
●最近のトレンド|空き家を「放置しない」選択肢
ここ数年、空き家を取り巻く環境は大きく変わっています。各自治体では「空き家対策特別措置法」に基づき、管理が行き届いていない空き家には指導が入るケースも増えています。「特定空家」に指定されると、固定資産税の優遇が受けられなくなり、税負担が増える可能性も。
一方で、空き家を「地域資源」として活用する動きも広がっています。例えば、
・シェアスペースや子育てサロンとして活用
・民泊や短期賃貸として運用
・サブスク型で地域の人に開放
など、「ただの空き家」から「新しい価値を生み出す場所」へと変える事例も増えています。トレンドを取り入れながら、自分の家に合った活用方法を検討するのも良いでしょう。
●専門サービスをうまく活用しよう
「自分でやるのは難しい」と感じる場合は、専門業者の空き家管理サービスを利用するのも一つの手です。月1回の換気や通水、郵便物の整理などを代行してくれるサービスも増えてきました。料金は数百円から数千円程度と幅広いですが、コスト以上に安心感を得られるという声も多く聞かれます。
特に遠方に住んでいる場合や、体力的に負担を感じる場合には、専門サービスに任せる方が効率的です。
●空き家を未来につなぐために
空き家は放置すると負担になりますが、きちんと管理することで大切な資産として守ることができます。また、「いつか住む」「貸す」「売る」といった選択肢を取る際も、日ごろの管理状況によってスムーズさは大きく変わってきます。
これからの時代、空き家をどう扱うかは家族にとって大切なテーマ。日常のちょっとした工夫や定期的な点検で、大きなトラブルを防ぐことができます。
「まだ使う予定がないから…」と先延ばしにするのではなく、今日からできることを始めてみませんか?
●まとめ
空き家を放置すると劣化やトラブルの原因になる
基本は「換気」「通水」「草木の手入れ」「郵便物整理」「外観チェック」
法律や税金の面でも、放置はリスク大
最近は地域活用やシェアの動きもトレンド
専門サービスを利用するのも安心
空き家管理は「難しそう」と思われがちですが、基本を押さえるだけでも大きな効果があります。家を守ることは、家族や地域の安心を守ることにもつながります。
まずは、できることから一歩ずつ。大切な住まいを未来へつなぐために、今日から空き家管理を始めてみましょう。