不動産ブログ・耳寄り情報

相場の調べ方|ネットと不動産会社どちらを信じる?

「家を売るとき、いくらくらいで売れるの?」
この疑問は、誰もが最初に抱くものではないでしょうか。ネットを開けば「不動産一括査定サイト」や「相場検索サービス」が簡単に出てきますし、不動産会社に相談すればプロの目で価格を提示してくれます。

でもここで多くの方が悩むのが、**「ネットと不動産会社、どちらを信じればいいのか?」**ということ。
この記事では、その疑問を分かりやすく、そして少し楽しく解きほぐしていきます。

 

●ネットで調べる相場のメリットと注意点

1. すぐに調べられる手軽さ

ネット相場の一番の魅力は「スピード感」。物件の住所や条件を入れるだけで、数秒後にはおおよその金額が表示されます。忙しい毎日の中でもサッと確認できるのは大きな利点です。

 

2. 複数データを一度に確認できる

近隣エリアの売却事例や、築年数ごとの平均価格が一覧で出ることも多く、ざっくりとした「相場感」を掴むには便利です。

 

3. ただし“平均”に注意!

ネットの数字はあくまで「参考値」。実際の取引価格とはズレがあることもしばしばです。例えば、同じエリアでも「日当たり」「角地」「学区」などの要素で価格が大きく動きます。AIや統計だけでは拾えないポイントが多いため、「そのまま鵜呑み」は危険です。

 

●不動産会社に相談するメリットと注意点

 

1. 実際の成約データに基づいた査定

不動産会社は「現在進行形の市場」を知っています。ネットが公開していない直近の成約価格や、地域の動きも把握しているため、リアルな金額を提示できるのが強みです。

 

2. 物件ごとの強みを評価してくれる

例えば「駅から近い」「庭が広い」「耐震等級3」など、ネットには反映されにくい“魅力”を価格に反映してくれます。特に最近は省エネ住宅やZEHなど、新しい基準に対して需要が高まっており、評価額がプラスになるケースもあります。

 

3. 不動産会社ごとに数字が違うことも

ただし注意点として、不動産会社は「売りたい価格」「売れる価格」のバランスを考えます。そのため査定額に幅が出るのは自然なこと。1社だけで判断せず、複数社の意見を聞くことが大切です。

 

●ネット vs 不動産会社、どちらを信じるべき?

 

答えはシンプルで、「両方を組み合わせる」のが正解です。

 

ネット:相場感をざっくり把握するツール

不動産会社:実際に売れる価格を把握する相談相手

 

この二つを重ね合わせて、自分なりに「現実的なライン」を見つけることが安心につながります。

 

●トレンドを踏まえた相場の見方

1. 金利と相場の関係

最近は住宅ローン金利の動向が大きく話題になっています。金利が上がれば買い手の負担は増え、相場は下がりやすい。逆に金利が安定している時は、買い手が増えて価格は堅調です。

 

2. 人気エリアの変化

コロナ禍以降「郊外の広い家」や「テレワークに対応できる間取り」が注目されました。現在もその傾向は続いており、駅近よりも「生活利便性」と「広さ」を重視する動きがあります。

 

3. 環境配慮型住宅の価値アップ

省エネ基準やZEHなど、環境にやさしい住宅は需要が高まっており、一般住宅よりも高く評価されやすい流れがあります。売却を考える際は、この点もチェックしましょう。

 

●相場を正しく掴むための3ステップ
 

ステップ1:ネットで相場感を掴む

まずは一括査定サイトや相場検索で、ざっくりとした金額を把握しましょう。「このくらいで売れるのか」とイメージを作る段階です。

ステップ2:複数の不動産会社に相談する

最低でも2~3社に相談し、それぞれの査定額と根拠を聞くこと。説明が具体的で納得感がある会社は、信頼できるパートナー候補です。

ステップ3:数字だけでなく“売り方”も聞く

「早く売りたい」のか「できるだけ高く売りたい」のか、目的によって最適な戦略は変わります。広告の仕方やターゲット層まで含めて提案してくれる会社は頼りになります。

 

●まとめ

 

相場を調べるときは、

ネット=スピーディで手軽な参考書

不動産会社=リアルな市場を知る先生

このように使い分けることが大切です。どちらか片方を信じ切るのではなく、両方の情報を掛け合わせることで、自分にとって納得できる「相場観」が見えてきます。

「売る」かどうかまだ決めていない方も、まずは気軽に調べてみることから始めましょう。準備をしておくことで、いざという時に慌てずに判断できます。

不動産は大きな資産です。信頼できる情報とパートナーを見つけて、安心できる売却計画を立ててくださいね。