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売る?貸す?空き家の活用パターンを比べてみた

空き家を「悩み」から「資産」に変える一歩

気がつけば、実家が空き家になっている。
親の住んでいた家を相続したけれど、使い道がなくてそのまま…。

そんな「空き家問題」、実は誰にでも訪れる身近なテーマです。
全国で増え続ける空き家は、放っておくと管理コストや税金が重荷になるだけでなく、防犯やご近所トラブルの原因にもなりかねません。

でも視点を変えれば、空き家は「眠っている資産」。
上手に活用することで、家計や暮らしにプラスの効果を生み出せるんです。

今回は、代表的な活用パターンである「売却」と「賃貸」を徹底比較。
それぞれのメリット・デメリットや、実際の事例も交えながらご紹介します。

 

●空き家を「売る」という選択肢


メリット

まとまった資金が入る
売却は一度の取引で現金化できるのが最大の魅力。住宅ローンの返済や教育資金、老後の生活費など、すぐに必要なお金に充てられます。

管理の負担から解放される
固定資産税や草刈り、水回りの通水チェックなど、空き家の維持管理は意外と手間がかかります。売却すればその負担から解放され、心もスッキリ。

相続トラブルを防ぎやすい
複数人で相続する場合、現物の家を分けるのは難しいもの。売却して現金で分ければ、争いの種を減らすことにもつながります。

 

デメリット

一度手放すと二度と戻せない

不動産市況によっては希望価格で売れない場合もある

事例

大阪に住むAさんは、両親が残した戸建てを相続しました。
築30年以上経っていて古さはありましたが、駅から徒歩10分の立地だったため思った以上に高値で売却。手にした資金を子どもの教育費に充てられ、「心配が一つ減った」と話しています。

 

●空き家を「貸す」という選択肢


メリット

安定した収入になる
毎月の家賃収入は年金や生活費の補填にぴったり。特に立地が良い住宅なら、需要も見込めます。

資産として残せる
将来また家族が使いたい場合でも、売却とは違って手放さずに済みます。

地域に役立つ
子育て世代や若い夫婦が住めば、地域の活性化にもつながります。空き家だった場所に明かりが灯り、人の出入りがあるだけで街が明るくなります。

 

デメリット

修繕やリフォーム費用がかかる

空室期間があると収入が途絶える

入居者トラブルや管理業務の負担がある

事例

京都にある築40年の家を持っていたBさん。古いままでは借り手が見つからなかったため、思い切ってリフォーム。温かみのある無垢材の床やオープンキッチンに改装したところ、子育て中の夫婦からすぐに入居希望がありました。今では安定した家賃収入が得られ、月々の生活費にゆとりが出ています。

 

 

●売る?貸す?判断のポイント


1. 今すぐ現金が必要かどうか

教育費やローン返済など「まとまったお金」が必要なら売却向き。
そうでなければ、収入を得ながら資産を残す「賃貸」も検討できます。

2. 物件の状態

築年数が古すぎたり、立地が不便だったりする場合は賃貸に出しても借り手がつきにくいことも。その場合は売却がスムーズ。
逆に人気エリアなら、多少古くてもリフォームして貸す価値ありです。

3. 将来の利用予定

「子どもが戻って住むかも」「老後に自分たちが住むかも」など、再利用の可能性があるなら賃貸がおすすめ。

 

●最近のトレンドもチェック!

リモートワーク需要
郊外や地方の空き家でも、広い間取りや静かな環境を求める人に人気が出ています。

リノベーションブーム
古さを活かしたリノベ物件は、若い世代からの注目度が高いです。

定期借家契約
「数年だけ貸す」という契約方法も広がっており、将来の利用予定がある人にも安心。

 

●まとめ

空き家は放置せず、未来につなげる活用を

 

空き家をどうするかは、人生のステージや家族構成によっても答えが変わります。
売却して新しい一歩を踏み出すのも良し、賃貸で資産を活かし続けるのも良し。

大切なのは「放置しない」こと。
動き出すことで、空き家はただの負担ではなく、家族や地域の未来を支える大切な資産に変わります。

「売るか、貸すか」――迷った時こそ、不動産のプロに気軽に相談してみてください。
きっとあなたの状況にぴったりの答えが見つかるはずです。